私が中学生の頃にみんなやっていたものと言えばmixiである。
とはいえ私の周りの子はもともと顔見知りの人くらいとしか繋がってなかったように思う。
だがある日、仲良くしてるクラスメイトの女子が私にこう話した。
東京のテレビ関係の仕事してる人とマイミクになってやりとりしてると。
さらに具体的に言うと当時私も彼女も好きだった深夜のお笑い番組のプロデューサーだと。
今度その人が私達の地元に行くので会う計画をたてていると。
今なら「JCとマイミクになる大人って…大丈夫そ?」とか「おいおいどういう経緯でそんな人と繋がるんだ」とか色々疑問がわくところだが
弱冠13歳の私は嘘を嘘と見抜く力がアホ低かったので彼女の話をまるまる信じた。
「本当!?すごいじゃん!」
「えぇ〜いつ頃来るの?」
「面白い話聞けたら私にも教えて!」
彼女がその人との話をする度毎回私のリアクションはこんな感じだった。アホの子や。
そんなことを日常的にずっとしていたのだけど、ある日他のクラスメイトからこう言われた
「○○(私)はエラいね〜。●●(彼女)の虚言癖に付き合ってあげて、信じてるふりもしてあげてて」
ここで初めて「えっ、あれ嘘なの?」と知った。それに対してなんて返したのかは覚えていない。
でも別に彼女を問い詰めたり、嘘をつかれたことに悲しんだり腹をたてたりはしなかった。
その後も私は特に態度を変えたりはしなかった。
彼女はだんだんその話はしなくなっていった。引っ込みがつかなくなったからなのかなんなのかは知らない。
理由を知っても知らなくても私の態度は別に変わらなかったと思う。
アホな中学生だった私は、ただただ彼女と遊んでいたいだけだったから。